会社の強みを言葉にしようとしても、社長、営業、現場で説明が少しずつ違うことがあります。
生成AIにまとめてもらえば早そうですが、資料を全部入れて、出てきた言葉をそのまま掲げるのは危険です。
情報の扱いを誤る心配に加え、整いすぎて誰の会社にも当てはまる文章になりやすいからです。
結論は、AIにブランドメッセージを決めさせるのではなく、社内に散らばった事実と表現を比べる作業に使うことです。
ここでは、福岡・九州の中小企業が少人数でも試せる進め方を紹介します。
最初に、AIへ入れてよい資料を分ける
ブランド整理では、会社案内、ホームページ、営業資料、会議メモ、社員インタビューなどを扱います。
まず資料を「公開済み」「社内限り」「個人情報を含む」の三つに分けてください。
最初の試行は、公開済みの資料だけで十分です。
顧客名、応募者情報、連絡先、契約条件、未発表の商品、原価のような情報は、そのまま外部のAIサービスへ入力しません。
個人情報保護委員会は、個人データを入力する場合、サービス提供者がその情報を機械学習へ利用しないことなどを確認するよう注意を促しています。
IPAも、クラウドAIへ営業秘密を教えないことを利用者向けの基本対策に挙げています。
利用規約、データ保持、学習利用の設定、社内の利用ルールを確認し、判断できない資料は対象から外します。
社内の言葉を、出典つきで集める
AIへ渡す前に、資料から使えそうな一文を抜き出し、発言者や掲載場所を添えます。
- お客様へ繰り返し説明していること。
- 現場で手間をかけていること。
- 依頼を断るときの判断基準。
- 社員が仕事の面白さを話した部分。
- ホームページと営業資料で説明が違う部分。
インタビューを使う場合は、利用目的と公開範囲を本人に伝え、氏名や顧客情報を必要に応じて伏せます。
うまい言い回しだけを選ぶより、「なぜそうするのか」が見える発言を残す方が、会社の姿勢を捉えやすくなります。
一覧には、原文、出典、確認者、公開可否の欄を設けます。
この表があれば、AIの提案が元資料にある話なのか、後から作られた表現なのかを見分けられます。
AIには、決定ではなく比較を頼む
最初から「魅力的なブランドメッセージを作って」と頼むと、抽象的な言葉が増えがちです。
代わりに、発言を意味の近いものに分け、繰り返し出る考え方と矛盾する説明を示すよう頼みます。
たとえば「価格より相談のしやすさを重視する発言」と「高級感を前面に出す資料」が同時にあれば、どちらが正しいかをAIに決めさせません。
経営者と現場が、誰へ何を約束する会社なのかを話すための論点にします。
次に、候補となる一文ごとに、根拠にした原文を並べてもらいます。
根拠が薄い案は削り、言い切れない内容は保留にします。
この段階ではキャッチコピーの美しさより、社内で説明できるかを優先します。
一文を、ホームページ・SNS・動画で試す
候補を一つ選んだら、媒体ごとに表現を変えて試します。
ホームページの最初の画面では、誰のどんな課題に応える会社かが伝わる長さにします。
SNSのプロフィールでは、地域、支援内容、次の行動まで短くつなぎます。
動画では、その一文を読み上げるより、社員の言葉や仕事の場面で裏づけます。
同じ文を貼り回すのではなく、同じ約束が別の接点でも伝わるかを見ます。
SNSとホームページの印象を揃える手順では、媒体ごとの役割と確認箇所をまとめています。
撮影へ進む前には、ブランドの言葉を映像へつなぐ考え方も確認できます。
公開前は、四つの観点で人が確認する
生成AIの出力には、元資料にない事実や、似た表現が混ざる可能性があります。
公開前に、事実、権利、情報管理、会社らしさの四つを人が確認してください。
数字、固有名詞、サービス内容は元資料へ戻って照合します。
他社の記事、写真、コピーを入力した場合は、出力が既存表現へ寄りすぎていないか確認します。
文化庁は、生成AIと著作権の関係には個別の事案に応じた検討が必要だとしており、利用者向けのチェックリストも公開しています。
経済産業省のAI事業者ガイドラインも、AI利用者を含む各主体がリスクを把握し、適切に対応するための考え方を示しています。
AIだけですべてを置き換えず、最後に言葉を選び、公開責任を持つ人を決めておくことが欠かせません。
Buddy Movieでは、言葉だけを整えて終わらせず、映像、SNS、ホームページで人の魅力が同じ方向へ伝わる設計を大切にしています。
社内の話をどう集め、どの媒体へ落とすか迷う場合は、動画制作・SNS運用・ブランド設計の支援内容をご覧ください。
よくある質問
社内資料を生成AIへ入れても大丈夫ですか。
資料の内容と利用するサービスの条件によって判断が変わります。
個人情報や営業秘密を除き、学習利用、保存期間、管理者設定、社内ルールを確認してから使ってください。
社員インタビューは何人分必要ですか。
人数だけで決めず、経営、顧客対応、現場など、違う立場の説明を比べられる範囲で始めます。
発言が食い違った場合は平均化せず、その理由を話し合う材料にします。
AIが作ったキャッチコピーをそのまま使えますか。
そのまま公開せず、元資料との一致、既存表現との類似、事実関係、実際の仕事で裏づけられるかを確認します。
言いやすさより、社員が自分の言葉で説明できるかを基準にしてください。


コメント